2012年の習近平政権発足当時、習近平は権力基盤が弱く、安定的な政権運営が難しいと思われていた。しかし、2012年の政権発足以来、習近平は権力集中に成功し、2022年の第20回党大会を経て、総書記に留任し、異例の第3期政権に突入した。10年に及ぶ習近平政権を経て、中国のエリート政治の生態は大きく変化した。ケ小平時代から定着してきた集団指導体制は形を残しながら、実態としては急速に個人支配体制に転化しつつある。習近平はさまざまな側面から、効率的に権力と権威を強化し、制度を変え、自らの地位を高めてきた。本講座では、習近平体制下において、どのように個人支配化が進められてきたのかを考える。(講師:記) <参考図書> [『派閥の中国政治 毛沢東から習近平まで』](https://www.unp.or.jp/ISBN/ISBN978-4-8158-1131-0.html)李 昊 著(名古屋大学出版会)
李 昊:1988年、中国黒龍江省大慶市生まれ。1998年に来日、広島県東広島市育ち。2011年、東京大学教育学部卒。2020年東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了(法学博士)。現在神戸大学大学院国際文化学研究科講師・日本国際問題研究所研究員。専門は中国政治、比較政治、東アジアの国際関係。著作に『派閥の中国政治 毛沢東から習近平まで』(名古屋大学出版会、2023年)などがある。
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